漫画雑記

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『九龍ジェネリックロマンス』45話ネタバレ・感想

後に生まれた人格は最初を超えるのか?

九龍ジェネリックロマンス 眉月じゅん ヤングジャンプコミックス 集英社

あらすじ
回想。
九龍が取り壊されると新聞を持って鯨井Bのところへ行く工藤。
鯨井Bは元々あった話だからと対してそっけない。
鯨井Bと付き合って幸せそうな工藤は鯨井Bが読んでいた小説の下巻を渡す。
しかし鯨井Bは上下巻の小説の上巻しか読まないと言う。
理由は最高の状態を保ちたいから。
工藤は良いも悪いも人生でそれを楽しみたいと言うが、鯨井Bは拒否する。
グエンと食事をしている際に鯨井Bにプロポーズしようと思っていると話す工藤。
理由は九龍の時壊しが決定したから、鯨井Bの好きな九龍のあるうちにしたいと言う。
グエンは驚くが協力すると約束する。
回想が終わり、楊明は出来あがった品を渡す為に運送屋のところへ行くとそこにはグエンがいた。
グエンのことは知らない楊明だったが、令子の言葉を思い出し、金魚茶店のボーイだと尋ねるが―…。

 前回の感想はこちら。

natuhadukioku.hatenablog.com

 工藤さんと鯨井Bが付き合っていたのは分かっていたし、凄く好きだったんだろう。
それはわかっていたのに、この回見たらびっくりするほど工藤さんが鯨井Bに夢中だった
いや、好きなのは令子に対しての態度でわかっていたはずなのに、なんだ…と思う程鯨井Bにメロメロだな。
鯨井Bが話しかけたり何かする度に赤くなって幸せそうな顔を見せるんですよ。

あと、鯨井Bの「最高を保ちたいから結末は知らなくていい」というタイプの人だということがなかなか……。
九龍が大好きで懐かしさは恋に通じるものがある、という鯨井B。
その彼女が物語の結末は知らなくていい。
今感じている最高の状態、これより下がるかもしれないなんてことは必要ない
そう言ってしまうのか……。

グエンさんに九龍なくなったら工藤さんどうするの?と訊かれて異動だろうね、と返す工藤さん。
せっかくグエンさんと知り合えたという会話に参加せず煙草をふかし黄昏る鯨井B
この時点でもう決め手た感が強い……。
自分の物語は終わりも続きもない、そう言ってしまう彼女はどこの世界軸に行くのか。
まさか、終わりも続きもないって……死んだことと関係してくるの?
自分が殺した、と工藤さんは言っているけれどこれは比喩だろうと思っていたんですよ。
でも、今回の話を読んでなんらかの形で幕引きを工藤さんに任せたとかだったら嫌だな……。
トラウマどころじゃなく、そりゃ鯨井Bは良いでしょうけれど、残された方は…ってそんなこと考えるタイプだったらこんな感じじゃないだろうな。

工藤さんの方は九龍なくなるなら、今この最高の状態でプロポーズしたい!とかキャッキャしているんですよ?
グエンさんも「鯨井Bのこと知ってるの?」と言っているのですが、工藤さんの感じからあんまり知らなさそうだけれど、それが恋愛ですよね
最高潮に盛り上がっているからなぁ…。
グエンさんはまぁ、恋愛は二人のことだしね、で片付けたけど。
グエンさんの表情もやわらかくて良い。
あと、工藤さんがグエンさんに好きな人が出来たら協力するよ!と言っていますが、みゆきちゃんとは自力でなんとかなってますが、今結構ヤバイ展開なのでぜひ協力して頂きたいですね
みゆきちゃんが嫌がりそうですが、そこは何とかしてあげて下さい。
そしてこんな展開がきたら、その頃にはどの人間がオリジナルなのかというあたりも判明しますかね。
もう九龍にいる人間でオリジナルってみゆきちゃんだけじゃないの……と思えるほどですよ。
み、みゆきちゃんはオリジナル…ですよね……?
その前にオリジナルの定義もあやふやですけどね。
皆、綾波レイ(『新世紀エヴァンゲリオン』)なんじゃないの…。

回想が終わった後は楊明とグエンさんが出会う場面。
楊明から見てもグエンさんは良い男…。
楊明はみゆきちゃんもタイプって言っていたのでグエンさんとみゆきちゃんは二人ともカッコいいというわけですね(※単に楊明のタイプなだけかもしれないが、みゆきちゃんは可愛くてかっこいい。勿論、異論は認めます)
しかし、ここで名前を聞く楊明の強さと押し負けてうっかり本名言ってしまう辺り、グエンさんの詰めの甘さよ…。
九龍散策している時もみゆきちゃんに注意受けているのに結果「仕方ないよね」と言って言う事を聞かない。
こうなってくると令子とグエンさんが会う可能性があるし、工藤さんとも会って鯨井Bのこととか解明されるのかな。

九龍は一度壊されているけれど、何故か皆でもう一度建設した(政府管轄で壊しただろうにどうやって?どんな建設会社が入ったの?)
九龍に集まる人達はドッペルゲンガ―が現れると最初に入り込んだ方が消える。
※消えるとは死を意味するのか異世界に飛ばされるのかは不明。
もう一度九龍は壊される(消える)予定。
ジェネリックテラは轟音を立て続け、建設真っ最中。
……ジェネリックテラってガンダムで言うコロニーみたいなものだからここに飛ばされているとかなのかな。
そもそも建設中っていうのも言っているだけでその建設過程は見られないし、仮に映像流しても蛇沼グループが何とかしそう。
いや、何とかするのは政府でしょうけれど。
いくら中心に入り込んでいるとはいえ、民間がやったらまずいだろう……。
この話の落とし所って結局恋愛ものとしては令子が鯨井Bを超える(と言うのもアレですが)か否かでやさしいディストピアと謳うのだからジェネリックテラという新たな地での生活をどう見せるか、だと思っています。
あと、以前の人達が消えていないのであれば、別世界として存在していくのか否か。
キツい展開はどちらかが消える、でありそれを選択するのは自分にとって大事な人。
工藤さんだったら令子と鯨井Bどちら、とか。
逆に工藤さんにも工藤Bがいるなら令子が選択する。
こういう展開がくるとキツいですねぇ。

今回5巻発売記念で今までの話が読めたのでもう一回読み直しましたが、なんか理解していない感が強まっただけでした。
一応、一話ごとに感想書きました(最初はまとめていました)
もう少し整えて、また上げます。

ちなみに一番最初の感想はこの記事ですが読み直すと「…?」となるのでここを書き直すか、別に上げるか迷い中です。

natuhadukioku.hatenablog.com44話で風水ネタが出てきたから、そこにも注目しつつ場所が出た時などメモったけれど、どうなんだろう。
風水勉強するところから始めないといけないのかな…(遠い目)

46話感想はこちら。

natuhadukioku.hatenablog.com
最新刊は5巻!チャイナドレス好きなので毎回カバーが楽しみ。

九龍ジェネリックロマンス 5

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