漫画雑記

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ユートピアではなくディストピアと謳う『九龍ジェネリックロマンス』

後に生まれた人格は最初を超えるのか?

九龍ジェネリックロマンス 眉月じゅん ヤングジャンプコミックス 集英社

あらすじ

鯨井令子は九龍城砦にある不動産会社で働いている。
同じ会社の工藤が気になっていて、工藤の方も鯨井に対し同僚以上の想いがあるように見える。
いずれ九龍城砦は取り壊される予定。
そしてその空に浮かぶのは新たな移住地ジェネリック地球(テラ)。
ただし、今は建設中。
二人の恋愛模様と混沌とした街の変遷。
本当に九龍は本当に取り壊されるのか、また人々は新天地へと飛び立つのか―…。

 

 

 丁度4巻発売記念ということで無料で読めたので『九龍ジェネリックロマンス』を読みました。

眉月先生の作品は『恋は雨上がりのように』を読んでいたので一応一話目をチェック入れていたのですが当時はピンとこずそのままになっていました。

2021年このマンガがすごい!オトコ編で3位になっていたので人気あるんだなと思ったところでの今回の最新話(38話)までの無料開放。
有難いな~としっかり恩恵受けてきました。

鯨井さんが可愛いのはわかっていたのですが、各話紹介で見える1コマで凄く好みの人がいるな~と思ったら読んでもすっごく好みだった…。
蛇沼みゆきちゃんですよ!
グエンさんがみゆきちゃん呼びするから私もそう呼びますね。
作品が実写になったら及川さんにぜひ演じてほしいけれど、年齢的に厳しいかな。及川さんの年齢不詳感もなかなかだけど。
でも、イメージはもうミッチーですよ…。
あとはグエンさん。
かっこいい…。
みゆきちゃんに一途なの最高ですよ。
みゆきちゃんは本妻の子ではない養子、刺青にスプリットタンとかもー盛り盛りだな!と思うのですが、ここまで徹底的なのいいなぁ。
グエンさんの一途な愛でどうなるのか。
この手の展開って嫌な話で終わりそうなのですが、最後ドロンと消えてもいいな。
死んでると言ってますが、グエンBが生きていたらどうなるんだろ、とか。

あと、工藤さんが格好良くてやっぱり恋は~から年数経っているし、絵が大分シュッとした印象。語彙力。

コピーに優しいディストピアって入っているのが全てなのかな。

九龍という設定とまた別のジェネリック地球(テラ)。
建設中とあるけれど、そこは最終回までに完成してその全貌を見る事はあるのか、そしてそこに移住する人達などは描かれるのか。
すでに九龍というこの街自体ちょうど変遷期みたいだし。

期限付きの街だけれど、鯨井さんが鯨井Bのことを尋ねる場面で街が壊れているような描写、小黒の「あの時」など伏線がたくさん散りばめられているので本当大変。
途中の金魚も意味があるだろうし。
監視しているようなあの描写もそうですよね。
あと、最新話の文字化け問題も重要ポイントなんでしょうね。

ドッペルゲンガ―に出会うと死ぬとは言うものの、果たしてパラレルワールドで生きている人たちはどうなのか。
同じ物で周りを固めても、別人格が出来あがるのか。
書けば書くほど理解していない感が強くなってきました。

希望的な言葉もかなり言っているので九龍とジェネリック地球などを絡め明るく終わるのかな?
蛇沼クリニックは政府とズブズブのようですし、お父さん問題もあるしみゆきちゃん自身大きな野望があるみたいだし。
……なんか不幸な終わりしか見えないフラグが沢山たっているけれど、全部なぎ倒して笑っていて欲しいなぁ。
その時はグエンさんに隣にいてほしい。
二人とも一緒に生きてほしい。

鯨井Bが出てきた時にはどうなるのか、これも殺しただの死んだだのいっていますが、何が起きても不思議でない世界っぽいのでね…。
黒子のある鯨井さんが単純に記憶をなくしているよりもクローンでない人間が現れるのか。

画面でいうと眉月先生のキラキラした感じがたまらないと思いました。
扉絵も可愛いんですよね、鯨井さんのチャイナドレス姿が良い。
この作品には舞台が九龍なので中国っぽい小物がたくさん描かれているし、食文化もそうですよね。
九龍を懐かしさと表現し、懐かしさを恋だと定義するならジェネリック地球との対比をどうしていくのか。
優しいディストピアである九龍、やっぱりコピーって凄い。

それにしてもやっぱりジェネリック地球って凄い単語ですよね。
この単語だけでもこの作品って凄いと思います。

 

読んで感じたのは、この風呂敷が畳むの大変そうということです。
設定がかなり入り組んでいて、キャラにも裏設定が多い。

これ……謎は謎のままで終わらないといいけれど…。

別の作品で申し訳ないのですが『恋は雨上がりのように』は最終巻前にバーっと設定盛られた感があって、個人的には消化不良なところがあります。
もちろん、作品は先生の世界なのでいいのですが、姉弟とか作家たちとか……。
発奮剤としての役割を果たしている部分はわかりますが、もうちょっと姉弟と作家たちの話を見たかった
どうやって纏めるのか、どのように絡めるのかと期待していたんですよね。
いや、近藤さんが最後まで小説を書くことを諦めないなどの意味はわかるのですが、もう少し…。
アニメ化に合わせたなどの意見も見ますが、それでももう少しなんとか…とやっぱりループするんですよね。

これは私が好きな人達だから余計に気になるのでしょうね。

 

この先どんな展開になるのか気になりますね。
今回まとめて読めて良かったです。
最初読んだ時は続きはいいかな、と思ったのですが今回読んで印象が大分変わりました。
読むタイミングとかもあると思うので、気になる方は2月末日まで全話公開していますから、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。

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