漫画雑記

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手塚治虫文化賞決定

twitter.com今年の受賞作は『ランド』(山下和美)に決定。
全11巻とのことなので、GWが休みの方はこの間に読むのにもいいですね。
私は途中で止まっているのでこれを機に再挑戦してみるのも良いかも、と思いました。
序盤の3巻で止まってます……。
1巻が好みの展開でうわ!!となったのですが、結局3巻で止まっている……。
今読み返すと当時とは違った感想になるかも。
年齢というかその時の感情などによっても違った感想になるのが面白い。
いつでもフラットに読める人だと同じ年齢(経験値が変わらなければ)なら感想はいつでも同じなのかな。
あと、カバーが素敵です。
黄色の蛍光色の紙を活かす様な仕上がり。
カバー裏は蛍光色一色。
帯にも文字に蛍光色のインクが使われているのがいい。
もう一つ特徴と言えば分厚いので読みごたえがあります。


まずは試し読みをお勧めします


山下先生は集英社時代の少女漫画はほぼ読んだことがないため、講談社というか青年誌で描かれてからの作品の印象です。
天才柳沢教授の生活』や『不思議な少年』は面白くて好きです。
人物の色々な側面に対していつでも変わらないスタンスの柳沢教授。
怒りや憎しみ、喜びや悲しみ。
そんなものを飄々とした様子で俯瞰している姿に苛立ちつつも憧れもある。
そんな場面の切り取りが良いんですよね。
不思議な少年も少年という視点から見た人間世界の喜怒哀楽。
これって天才~もそうですね。
それぞれの視点をしっかり描くと感情移入してしまい「そんなに悪い人じゃないのに……」となってしまうんですよね。
そこを省くと分かりやすい勧善懲悪になるのでスカっとしますけどね。
最適解なんて分からないいことが多いし立場によっても違う。
それでも自分の考えが「最適解」だと言うのはやはり傲慢な気もする。
もちろん、それを主張するのは構わないけれど押し付ける事に疑問を感じる。
山下先生の作品はそんな印象なんですよね。
今読み直すと違うかもしれないですが。

丁度連載中に『漫勉neo』(浦沢直樹先生が一人の漫画家にスポット当てる番組。Eテレにて不定期放送)で取り上げられたことがあり、その際山下先生のペン入れの様子など見る事が出来て良かった。
ランド』へのこだわりなども聞けたし。
以前放送されていた『BS漫画夜話』(一つの作品を専門家(漫画家や教授)が説明し、ゲストが好きな所を語る番組。NHK-BSにて不定期放送でした)とは違い、その場に漫画家が出演し浦沢先生だけというのもスタイルだとこうやって先生の話が聞けるのがいい。
ただ、『BS漫画夜話』は昔ならではの生放送番組だからFAXで質問してね!というのも良かった。
熱いコメントと共に皆さんの力作イラストが壁中に貼られたり、取り上げた作品の作者が送ってきたりと楽しい番組でした。
また、視点が多いので様々な意見がぶつかるのも良かった。
読み込みが浅いとか背景が読めてないとか散々でしたけど。
背景を知っている方が話の面白さは増すけど、別に「この作品面白いよね!」だけでもいい。
ただ相手が専門家だから言い返されてしまうんですけれどね。
そこも込みで人数多い視点は面白い。
浦沢先生一人だと同業者視点が重点になるのが面白い。
また放送するといいな。

今回受賞作品については他は読んだことのない作品ばかりでした。
鬼滅も未履修です。
大体なんとなくは知っていますが、それだけ。
アニメ化した時に見ようと思っていて忘れていた……。

葬送のフリーレン』は丁度『アメトーーク!』で挙がっていて面白そうと思った。
でも、連載中のものはいつくも手を出したくない(酷い)※長期連載でいくつかの作品が止まっている状態なので躊躇ってしまいます。
アニメ化しそうだな。
同じく『アメトーーク!』で気になった『終末のワルキューレ』も連載中でアニメ化……。
最終局面なのかな?→調べたらまだ折り返しだった。
連載中のアニメ化は本当に難しいと思っているので。
全て途中で2期、3期へと続きますからね。
ワンパンマン』はガロウ編終わってからすれば良かったのに。
未だに続いていてONE先生のガロウ編より長くない?
ONE先生がプロット見ているのであれでいいのだろうけれど……。
連載中ですがこちらはさくさくコミックスが出ているので追いやすい。
でも、まだまだ終わりそうにないし結局サイタマの日常が続く的な終わり方なのかな?
ONE先生作品の『モブサイコ100』はアニメしか見ていませんが魅力的な作品で大人の霊幻さんがいるからこそ、茂夫くんは良かったんだよな。
あの「信じられる大人」という像をしっかりと見せるから、とてつもない力を持つ人間でも箍を外しても戻ってこられる。
この上手さが良かったな。
あと、嫌な気分にならないのがいい。
鬱展開の作品はある程度気持ちが落ち着いている時に読みたい派。

今回の受賞作を選ぶ社外審査員はどのようにして決定しているのか分からず、取敢えず選者のコメント見ようと思うと無料会員もしくは有料会員にならないと見られないんですね。
朝日新聞主催ですものね、そりゃ他の記事も読んでほしいですよね…。
結局会員にならなかったのでコメント見られず。
選者は幅広い作品を読む人が選ばれているのかな?

受賞コメントで先生たちがイラスト描いているのを見る事が出来たのは嬉しかった。
こういう機会があると以前読んでた作品などを振り返ることが出来ていい。
やっぱりチェックを怠ると好きな作品しか見なくなってしまうな。
もちろんそれでもいいけれど、新しい作品は探したいと思っているからこそ、時々はアンテナ張ることを意識したい。
あまりこちらを重視すると疲れるので気楽に。