漫画雑記

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思春期の甘酸っぱさが満載『富士山さんは思春期』ネタバレ・感想

中学生の甘酸っぱすぎる日常

 

富士山さんは思春期 オジロ マコト ACTION COMICS 双葉社 全8巻


あらすじ
女子の着替えを覗くためロープを体に巻き付け女子の着替えを覗く上場。
美人で人気のある生徒の下着を確認する予定だったが、目の前には身長181cmの富士山がいてなかなか見えない。
だが、その富士山の胸の大きさに驚く上場。
目的は違う生徒だったはずなのに、富士山の胸が気になって仕方なくなる。
実は上場と富士山は幼なじみで昔は仲が良かった。
歳を重ねるうちに疎遠になっていたことを思い出しつつ、富士山の胸ばかりが気になる。
そして気になりだした時にタイミングでたまたま一緒に帰ることになる。
どこを見ても自分よりも大きな富士山に「無い」と思う上場だったが、すれ違った子供が富士山に向かって大きいと言う。
焦る上場だったが、富士山は笑いながら大きいと返す。
その姿を格好いいと思った瞬間、上場は富士山に付き合わないかと言い、富士山もいいよと返し―…。

身長181センチの富士山さんと160センチの上場くんの中学生ならではの甘酸っぱい恋愛。

胸の大きな富士山さんにドキドキしてしまってつい「付き合う」なんていうところは何とも即物的
それなのにその後はドギマギの繰り返し。
決してすぐに手を出すぞ!とならないところが中学生の大人になりきれていないけれど、少しだけ興味ある感じを演出している。

富士山さんは身長と胸が大きいのが特徴(…)なので、ここをネタにする場面は何度も出てきますし、また身長の高さについていろいろ言われます(※言う方に悪気は全くない)
でも、その時の返しなどでほんわかした雰囲気に持って行く富士山さんの良さ。
その富士山さんを見て、胸から入ったはずなのに(酷い)どんどん富士山さんを好きになって行く上場くん。
唐突過ぎる告白ですが一応富士山さんの方は昔からの感情を示唆する場面がありますが、上場くんにはない。
ただ胸にドキドキしてなんだか良く分からず付き合ったはずなのにちゃんと大切にするところがいいんですよ。
上場くんは同じくバレーをしていても、富士山さんのようにスカウトがかかる程ではない。
それ以前に男子バレー部は県大会1回戦敗退、女子バレー部は準優勝とかなりレベルも違う。
身長も高い富士山さんは周りから期待されて真剣にバレーに取り組んでいる。
そのことに対し上場くんは嫉妬のようなものもなく、応援している。
むしろ、その姿を見て自分は別のものでもいいから頑張ろうと思う。

中学生ならではというか、お互い初めて付き合ったからこその憧れが強すぎたりもする。
そして現実の差に少しがっかりしたりもするけれど、それすら新鮮で楽しい。
二人で色んなことを経験して行くことが楽しい。
日常系の漫画になるので、特別大きなことはない。
学生なので、授業と部活と学校行事と受験。
些細なことで喜んだり感動したり。
そんな毎日の切り取りなんですが、ほんわかしていて良い。

何もない日常だけど、二人にとっては大きなことだったりする初々しいカップルの話です。

奥付のところもしっかり描き込みがあるんですよ。
本編よりも更に細かい一場面を切り取ったような作りになっています。

全8巻全編日常の話なのですが、ほのぼのしたい時にお勧めです。

6/21追記
いつも素敵な記事を書かれているuribouさんがこの記事を読んで富士山さんを読んで下さったとのこと!嬉しすぎる。
記事を書いて、本当に良かった。
有難うございます!!!

uribouwataru.comuribouさんは「紬とウィスキー」だけでなくもう一つブログをお持ちでして、そちらは素敵なアニメ作品を紹介して下さっています。
どちらのブログも共通なのですが、丁寧な描写で本当にお好きなんだな…!という熱量が伝わってきます。

uribouwataru.hatenadiary.jpuribouさんも触れられていますが、アニメ化できそうな内容だと思います。
日常系の作品は数多くありますし。
ただ、今だと少し厳しいかな…と。
富士山さんの容姿について言及する場面が何度も出てくるところが今だと難しいかな。
でも、本当に良い作品ですし、オジロ先生の可愛い絵も堪能できます。
富士山さんも可愛いし、上場くんも可愛いというか、情けない所も見せつつもカッコいいんですよ。
もちろん、二人のもだもだにぎゃーとなるのも良し。
お勧めです。

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