破天荒すぎる6人が様々な事件に巻き込み巻き込まれる!『有閑倶楽部』感想・ネタバレ
個性派ぞろいの6人が事件に巻き込まれまくり!
有閑倶楽部 一条ゆかり 集英社 りぼんマスコットコミックス19巻まで(2020年4月現在)
※ネタバレ等気にしない為気になる方は読むのをご遠慮ください。
あらすじ
名門聖プレジデント校に通う6人の高校生を中心に様々な事件を自分達の能力とコネと財力で解決していく。内容は恋愛、心霊、アクション等がありその話毎にメインが変わります。
主要人物
剣菱悠理…剣菱財閥の娘。並はずれた運動神経を持つが成績は良くない。
白鹿野梨子…日本画家の父と茶道家元の母の娘。所謂大和撫子。異性が苦手。
黄桜可憐…宝石商の娘。玉の輿を狙っている。
菊正宗清四郎…大病院の息子。文武両道。
松竹梅魅録…警視総監の父と元華族の母の息子。機械に強い。
美童グランマニエ…スウェーデン大使の息子。世界に恋人がいるというほどのプレイボーイ。
※基本的に出てくる人物はお酒から名前を取っている。
名門と謳われるだけあり通っている人々はそれなりの財力を持っている。
けれど、その中にも矢張り差はあり6人の中で言えばお金のことは一切心配しなくて良い剣菱家があることで大抵のことは解決出来てしまうという所が大きい。
一人ずつ一長一短なところをしっかりと設定してあるため多少の差はあれど、上手くバランスがとれている。
どの作品も愉しくコメディとシリアス部分が混在していてオチもしっかり落とす、という長年人気の作品ですがこちらも19巻(2002年11月発刊)以降でておりません。
ただこちらの作品は基本1話完結(数話に跨ぐものも勿論ありますが、一冊以内に収まっている)な為、いつ終わっても良いといえば良い…。ゴルゴ13的な。
あの6人が高校を卒業してしまって最終回、だと思っていたのですが永遠にサザエさんワールド的になっておりますよね。
※因みに主要人物6人はすでに留年しています。他の作品では見たことないパターンかな、と思います。『奇面組』(新沢基栄 集英社※1980年発表)もそうですがまたこれは理由が少し異なるような気がします。メインキャスト全員留年している作品他にご存じの方がいらしたら教えてください。
個人的に悠理と清四郎という組み合わせは好きです。基本的に振り回す方と振り回される方がいったりきたりのシーソーゲームな組み合わせ(恋愛だけでなく)が好き。
野梨子、魅録、美童はそのまま人生を謳歌されると良いな。
そして可憐ちゃんは作品の中で語られる様に自分で会社経営する方が手っ取り早いと思いますが、そこがこの作品の良い所でもあるしネタでもある故難しいですよね。
漫画に関しては一条先生の絵が美しい。
話については長く続けると当然の如く法律や時代のせいで色々と難しくなる展開はあります。
漫画だから、と思う反面気になる人は気になりますから。
この点ファンタジー要素が強いとなんとかいけるんですけど。まぁ、当時もどうなんだ? 展開は多数ありましたけれど。
個人的に完結までを見届けたいと思いつつもこのままサザエさんワールドのままでも可能なわけです。またふらりと6人が帰ってくるかもしれないという感じ待っていようかな、と。
その際、出来れば贔屓キャラの目立たせ具合をもう少し調整してただければな、なんて。
我儘な要望かもしれませんが。
漫画の中で贔屓キャラがいるとこういうことが過ってしまうことがあり、純粋に作品を楽しめなくなるのは嫌だなと思います。
作者と同じキャラが好きなら良いというものでもなく。
でも人間フラットに全てを見るなんて難しいですよね。私だって先生の作品でやっぱり順位とまではいかずとも有閑倶楽部以外で好きな作品で挙げるなら「夢のあとさき」ですし。設定と組み合わせが好きなんです。
絵で好きなのは「女ともだち」辺りです。話も好きですよ。
この作品はドラマにもなっており私も見ておりました。
基本的に実写化って難しくてどんな出来であろうとも原作を好きな人が全員賛同するということは難しいかと思います。
主題歌は好きで聴いてましたしあーこのキャストは寄せてきているなぁとか上から目線の様な発言になってしまいますがそんな感想です。
上記の様な感想を思っていたのですが、ドラマの記憶が曖昧な為ビジュアル確認したの感想。あぁ魅録が主人公というかセンターだったな…と思いました。あと美童が腰までの長髪ではない…。
アニメにしても舞台にしても小説、漫画原作を完璧に、というのは難しいと思います。
ただし、この様な話で思い出す漫画原作でドラマ化といえば『ガラスの仮面』(1997年テレビ朝日系列)。
この作品内での月影先生(野際陽子さん)と小野寺さん(佐戸井けん太さん)は余りにもそのままで驚きましたが。これもイメージの問題なので反論される方はいらっしゃると思います。
最終的に『ガラスの仮面』ネタで終わるのは如何なものかと思いますが、とに角またこの6人に会えたらいいな、ということで。
紙書籍等
※ 紙ではなく電子書籍のものが多いかもしれないです。